高校生にとって「志望校を決める」というのは、人生で初めての本格的な進路選択です。
「大学なんてどこも同じに見える」「やりたいことがわからない」「レベル的に無理かもしれない」——そんな不安を抱えている人も少なくありません。
実際、志望校をなかなか決められず、ずるずると受験勉強のスタートが遅れてしまうケースもあります。
でも安心してください。志望校は、最初から完璧に決める必要はありません。
大切なのは、「今の自分」と「少し先の自分」にとって納得できる選び方をすること」!
そこでこの記事では現役東大生ライターの「けんけん」が、志望校が決まらない高校生が進路を考えるためのステップや、後悔しないための視点を紹介していきます!
自分の「迷い」をまず言葉にしてみる
迷ってしまうのは「悪いこと」じゃない
「なかなか志望校が決まらない」と悩んでいる人は、自分を責めてしまいがちです。
でも実は、それはとても自然なこと。なぜなら、大学進学は将来にも関わる大きな選択だからです。
「どの学部が自分に合うかわからない」「やりたいことが見つかっていない」「学力的に無理そう」など、
迷う理由は人それぞれ。自分の迷いの「正体」をまず整理してみることが、最初のステップになります!
モヤモヤを紙に書き出してみる
おすすめなのは、ノートやメモに“悩みの内容”を書いてみること。
- 興味はあるけど学部がはっきりしない
- 家から通えるかが不安
- 偏差値にこだわりすぎて決めきれない
…など、漠然とした不安も言語化すると、次に何をすればいいのかが見えてきます。
頭の中で悩んでいるよりも、「書いてみる」「人に話す」だけで、視界がクリアになることも多いですよ。

興味・関心をヒントに「方向性」を探す
「好き」や「得意」は立派な手がかり
「将来の夢がない」「やりたいことが見つからない」――そんな人も大丈夫!
最初から明確なビジョンがある人の方が、むしろ少数派です。
大切なのは、今の自分が「ちょっと気になる」「面白そう」と思えることを起点にすること。
たとえば…
- 数学が好き → 情報工学、経済学、理学部
- 人と関わるのが好き → 教育、福祉、心理、社会学
- 海外に興味がある → 国際関係、外国語、観光系
- スポーツが得意 → スポーツ科学、健康科学、栄養学
というふうに、興味はそのまま学問や職業のヒントになります。
「大学で何が学べるのか」を調べる習慣を
多くの人が、「大学の名前」や「偏差値」だけで志望校を見ようとしがちですが、本当に見るべきは“中身”=学べることです。
大学のホームページには、学部紹介やシラバス(授業内容)、卒業後の進路などが細かく載っています。
まずはそこから「学びの内容」を知って、自分にフィットするかを探っていきましょう!
情報収集で“行きたい”を具体化する
オープンキャンパスを最大限に活用!
志望校が決まらない人ほど、オープンキャンパスに参加してみることをおすすめします。
パンフレットやネットの情報だけではわからない、「その大学の雰囲気」「学生の様子」が肌で感じられるからです!
- キャンパスの広さや雰囲気
- 学生の雰囲気や服装
- 教員や在学生の説明会
「ここ、思ってたより楽しそう!」という直感は、選ぶうえでとても大切な判断材料になります。
また、地方に住んでいて行けない人も、最近はバーチャルオープンキャンパスや説明動画が豊富にあるので、チェックしてみてください。
大学の「その先」も見ておく
将来の進路に直結するのは、「大学で何を学ぶか」「どんな活動ができるか」です。
大学選びの際は、以下のようなポイントにも注目してみましょう。
- 資格取得支援(教員免許、国家資格など)
- 留学制度や国際交流の充実度
- インターンや企業連携の有無
- 卒業後の進路・就職実績
「将来こういう仕事に就きたいな」というイメージが少しでもある人は、
その分野に強い大学・学部かどうかをチェックするのがおすすめです!
偏差値だけで決めるのはキケン?
“今の偏差値”で決めつけない
「自分の学力で行ける大学が限られてるから」と、選択肢を狭めてしまっていませんか?
たしかに現実的な視点も大切ですが、最初から“届く範囲”だけを見ていると、後悔につながりやすくなります。
むしろ、「本当に行きたい大学がある」ことで、モチベーションが爆発的に上がる人も多いです!
偏差値は変わります。今の自分を基準にするよりも、「これからどうなりたいか」を基準に志望校を考える方が、納得のいく受験になります。



最後の決め手は“自分の感覚”
「なんかここが好き」で決めてもいい
志望校を決めるうえで、「理屈」だけではどうしても決めきれない瞬間が来ます。
そんなときに頼っていいのが、“自分の直感”や“なんとなくのフィーリング”です。
- 校舎が好き
- 学生の雰囲気が自分に合っている
- 先生の話し方が好印象だった
- なぜかここだけは印象に残っている
こうした感覚的な要素も、実は大学生活の満足度に大きく関係しています。
「行ってみたい」と思える大学には、それだけで大きな価値があります!
家族や先生の意見、どう受け止める?
志望校を選ぶ際、多くの人が直面するのが「親の希望」と「自分の希望」のズレです。たとえば、親は「地元で就職しやすい大学にしてほしい」と言うけれど、自分は「東京でいろんな価値観に触れてみたい」と感じている。こうした意見の食い違いは、珍しくありません。
まず大切なのは、相手の意見を「敵」としてではなく、参考情報の一つとして捉えることです。家族や先生は、あなたの将来を心配して助言していることがほとんどです。だからこそ、まずは話を聞いてみる。そして「なぜそう考えるのか」「どんな不安があるのか」を知ることで、お互いの理解が深まります。
とはいえ、最終的に大学へ通うのは自分自身です。親の希望ばかりを優先して、通いたくない大学に進学してしまうと、モチベーションが下がってしまう可能性も。そこで重要になるのが、「自分の意思」をしっかり伝えること。
ポイントは、感情ではなく「論理」で話すことです。たとえば…
- 「なぜその大学を選びたいのか」
- 「どんな学びや将来像に繋がるのか」
- 「費用や生活面の見通しはどうなっているか」
こうした点を資料やデータを使って説明すれば、親や先生も納得しやすくなります。「言われたから」ではなく、「自分で考えて選んだ」という姿勢を見せることが、理解を得る近道です。
また、先生に進路相談をするときも同様です。学校の先生は「成績」や「進学実績」の視点でアドバイスすることも多いですが、それだけで判断しないようにしましょう。自分が納得していないのに、「先生に言われたから」と無理に決めてしまうと、後悔のもとになります。
情報収集は大切。でも、決めるのは“あなた”自身! 周囲の意見を尊重しつつ、最終的な判断は自分の納得感を軸にしましょう。
志望校選びに「正解」はない
大学選びは、完璧な正解があるものではありません。
誰だって迷いますし、入ってみてから「違ったかな」と思うこともあります。
でも、それも含めて“自分の選択”として前向きに受け止められるようにするには、
自分で情報を集めて、自分の頭で考え、自分の言葉で納得することが大切です。
焦らず、一歩ずつで大丈夫。
「何がわからないのか」を知ることが、進路選びの第一歩です!
また志望校をどう選べばいいか悩んでいる方へ。
「東大寺子屋」では、現役東大生があなたの悩みに寄り添いながら、進路選びから勉強法まで一緒に考えるサポートを行っています。
「将来が不安」「自分に合う学部がわからない」という声にも、丁寧に対応。
ひとりで悩まず、プロと一緒に“納得のいく進路選び”をしていきましょう。
あなたの選択が、これからの未来を変える第一歩になります!