塾を掛け持ちするべきか?集団指導と個別指導を上手に使い分ける勉強法
受験や定期テスト対策において、多くの学生や保護者が「塾の掛け持ち」について悩むことがあります。「複数の塾に通うことで成績が伸びるのか」「逆に負担が増えて効率が下がるのではないか」といった疑問は誰しも抱えるものです。
塾の掛け持ちは、その性質や通う生徒の学力レベル、時間の使い方によって効果が大きく異なります。今回は、塾を掛け持ちするメリットとデメリット、特に「集団指導塾」と「個別指導塾」の組み合わせがおすすめである理由を現役東大生が詳しく解説します。
1. 塾の掛け持ちを検討する理由
1.1 学力向上への期待
多くの保護者や学生が塾を掛け持ちする理由は、効率的に学力を向上させたいからです。一つの塾ではカバーしきれない部分を、別の塾で補うことができれば、総合的な学力向上につながります。
例えば、駿台や河合で受けた授業でわからなかった部分を個別指導や家庭教師などに聞くことで、勉強の進度が遅れないようにしたり、より深く内容を理解できるという点でメリットがあります。
1.2 それぞれの塾の特徴を活かしたい
塾には、それぞれ得意分野や特徴があります。たとえば、大手の集団指導塾では受験情報や試験対策が充実している一方で、個別指導塾では生徒一人ひとりに合わせたきめ細かい指導が受けられます。これらの利点を両方享受できるのが掛け持ちの魅力です。
また、塾ごとに得意とする科目や教材の使い方が異なることがあります。塾の掛け持ちをすることにより、それぞれの塾の強みを活かしつつ、違った角度から自分の勉強のやり方を見直すことができます。
大手の塾になると、名物講師が在籍していることがあります。多くの生徒の信頼を得ている名物講師の授業を受ければ、勉強に対する考え方が大きく変わるかもしれません。
集団指導塾の中には、塾内で個別指導を設けている塾もあります。この場合、個別指導を担当している講師はその塾で扱う教材の内容や使い方を熟知しているので、よりスムーズに深く生徒の課題に対応してくれます。
また、東進衛星予備校のように、自習室がメインの教室に質問対応がついており、わからないことがあった時、その都度質問対応を利用することで、無駄なく自分の勉強時間を確保することができる塾もあります。
1.3 苦手科目や課題に特化したい
「特定の科目だけ苦手」というケースでは、その科目だけを重点的に指導する塾を選ぶことが有効です。例えば、普段は集団指導塾に通いながら、苦手な数学を克服するために個別指導塾を併用するといった方法です。
2. 塾の掛け持ちのメリットとデメリット
塾を掛け持ちすることには明確なメリットがある一方で、注意点もいくつか存在します。それらを正しく理解し、自分に合った選択をすることが重要です。
2.1 メリット
- 多角的な学習アプローチが可能 複数の塾を掛け持ちすることで、異なる指導法や教材に触れることができます。これにより、幅広い視点から学習に取り組めるため、理解が深まります。
- 弱点補強が効率的 例えば、集団指導塾で授業についていけなかった部分を、個別指導塾でフォローしてもらうといった形で、苦手分野を重点的に学習できます。
- 自分に合ったスタイルを発見できる 塾ごとの指導スタイルを経験することで、自分にとって最適な勉強法や学習環境が見つかる場合があります。
2.2 デメリット
- 時間と体力の負担 掛け持ちをすると通塾時間が増え、勉強以外の時間が削られる可能性があります。また、授業や宿題の量が増えることで疲労がたまりやすくなる点にも注意が必要です。
- 費用がかさむ 塾を複数利用する場合、当然費用は増えます。家庭の予算に応じて慎重に検討する必要があります。
- 学習計画が乱れる可能性 複数の塾の課題や宿題をこなすのが大変で、学習計画が崩れてしまうリスクがあります。これを防ぐには、効率的な時間管理が求められます。さまざまな塾を掛け持ちしたり、参考書を大量に購入したりするのをよく見かけますが、それらを適切に利用できていていないこともあります。
3. 塾の掛け持ちでおすすめの組み合わせ:「集団指導塾」と「個別指導塾」
塾の掛け持ちにはさまざまなパターンがありますが、最もおすすめなのが「集団指導塾」と「個別指導塾」の組み合わせです。それぞれの役割や特徴を活かすことで、効果的な学習が可能となります。
3.1 集団指導塾の役割
- 体系的な学習と競争心の醸成 集団指導塾では、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨することで、モチベーションが高まります。また、カリキュラムが体系化されているため、学習の抜け漏れが少なくなります。
- 入試情報が充実 特に大手の集団指導塾では、入試問題の傾向分析や最新の受験情報が豊富です。これらの情報を基に戦略的な学習が可能になります。
3.2 個別指導塾の役割
- 苦手分野の克服 個別指導塾では、一人ひとりの学力やペースに合わせた指導が受けられるため、特定の苦手科目や分野を重点的に学習できます。
- 柔軟なスケジュール 授業スケジュールが比較的自由で、集団指導塾のスケジュールに合わせやすいのも個別指導塾の魅力です。
3.3 組み合わせの効果
- 集団指導で全体を学び、個別指導で補完する 集団指導塾で学校の進度や受験に必要な知識を体系的に学び、理解が追いつかない部分を個別指導塾で補強する方法は非常に効果的です。例えば、英語の文法や数学の公式を集団指導塾で学び、個別指導塾で解き方や応用問題の練習を行うといった形です。
4. 塾を掛け持ちする際のポイント
塾の掛け持ちを成功させるには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
4.1 時間管理を徹底する
塾が増える分、宿題や復習の時間が多くなります。スケジュール帳やアプリを活用して、無理のない計画を立てましょう。
4.2 学習の目的を明確にする
「なぜ塾を掛け持ちするのか」を明確にし、それぞれの塾で何を学ぶかを決めておくことが大切です。例えば、「集団指導塾では基礎固め、個別指導塾では応用力の強化」というように役割分担をはっきりさせましょう。
4.3 通塾距離と費用を考慮する
通塾にかかる時間や費用も重要な要素です。通いやすい場所にある塾を選ぶことで、移動時間を勉強や休息に充てることができます。
4.4 体調管理を最優先にする
塾の掛け持ちが体力的に厳しくなる場合は、一時的に通う塾を絞るなど、柔軟に対応することが必要です。疲労が蓄積すると集中力が落ち、逆効果になることもあります。
5. 掛け持ちが効果を発揮するケースとしないケース
効果を発揮するケース
- 特定の科目に苦手意識がある場合
- 受験対策で集団指導塾だけでは補えない場合
- スケジュール管理が得意で計画的に学習できる場合
効果を発揮しにくいケース
- 時間や体力が足りない場合
- 家庭の予算が厳しい場合
- 自己管理が苦手で宿題が溜まりがちな場合
6. まとめ
塾の掛け持ちは、学習効率を高める有効な手段です。特に「集団指導塾」と「個別指導塾」を組み合わせることで、基礎力を固めながら苦手分野を重点的に克服できます。ただし、掛け持ちによる負担が増えすぎないよう、スケジュールや学習計画をしっかりと管理することが重要です。
最終的には、塾を掛け持ちするかどうかは学生自身の学力や目標に合わせて決めるべきです。それぞれの塾の特徴を理解し、自分に合ったスタイルで学習を進めることで、目標達成に向けた大きな一歩となるでしょう。
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